英語の会議についていく7つのコツ:英語が母語でなくても決定事項を聞き逃さない方法
公開日: 2026/10/07
目次
英語の会議は、「会議の前に15分で準備する」「会議中は短い聞き返しのフレーズを使う」「終わったらすぐ文章で決定事項を確定する」の3つに分けて考えると、ぐっと楽になります。 この記事では、英語は読めるけれど聞く・話すのはまだ追いつかない、という社会人向けに、現場で使えるコツをまとめました。翻訳・要約ツールを使うタイミングも紹介します。
Key Takeaways
- 英語が読めることと、会議のスピードで聞き取れることは別の力です。話すのが速い、音がつながる、地域によってなまりがある、話題がどんどん変わる、といった理由で、読解の力だけでは追いつきません。
- 会議中に全部の単語を理解する必要はありません。押さえるのは「何が決まったか」「誰が何をやるか」「いつまでか」の3つです。
- 短く丁寧な聞き返しと確認は、単語を増やすより効果の大きいスキルです。
- 会議の記録(メモ、または発言を文字にした文字起こし)を残しておくと、会議後に見直せます。期限のある決定事項では特に大切です。
- サポートツールは会議中の理解を助けてくれますが、大事な約束を自分で確認する手間をなくすものではありません。

なぜ英語の会議は、英語を読むより疲れるのか
文章なら、立ち止まって辞書を引いたり、読み返したりできます。会議ではそうはいきません。発言は一度流れたら終わりです。聞いて、理解して、自分も答えるべきか考えて、場合によってはメモまで取る。これを同時にこなすことになります。
苦労しているのは、あなただけではありません。翻訳者・通訳者883人を対象にした国際調査(2022年に実施、2024年に学術誌 Frontiers in Communication で発表)では、職種ごとに49%から86%の人が、自分が扱う英語の話し言葉の少なくとも半分は非ネイティブの話者によるものだと見積もっていました。今の仕事の英語は、英語を第二言語として使う人どうしのやりとりが大半だということです。しかも、言葉のプロである通訳者でさえ、聞き慣れない言葉選びや変わった文の組み立てには苦労すると報告されています(Albl-Mikasa ほか、2024、英語ページ)。
もう一つ、規模の小さい調査もあります。ルイジアナ州立大学の研究(2025年に arXiv で公開)は、多言語の会議で英語を第二言語として使う研究者64人に話を聞きました。そのうち21人は考えをはっきり言葉にするのが難しいと答え、14人は聞き慣れないなまりを大きな壁として挙げ、多くの人が「聞きながらメモを取るのはとても難しい」と話しています(Gautam・Jasim、2025、英語ページ)。対象は研究者に限られた小さな調査なので、働く人全体の割合として受け取らず、あくまでヒントとして読んでください。それでも、考えを伝えること、なじみのないなまりを聞き取ること、聞きながらメモを取ること、という悩みは多くの人に思い当たるはずです。
会議の前に:15分でできる3つの準備
1. アジェンダと資料を先に読む。 アジェンダがあれば目を通して、出てきそうな専門用語を5〜10語ほど書き出します。意味を調べて、声に出して読んでみましょう。文字では知っているのに、音で聞いたことがない単語がいちばん聞き逃しやすいからです。
2. 会議から何を持ち帰りたいか決めておく。 紙に一行、「今日は〇〇を知りたい」と書きます(例:プロジェクトの期限、予算を承認する人)。目的があると、頭が一語一語を追うのをやめて、必要な情報を拾ってくれます。
3. 聞き返しのフレーズを用意しておく。 次の5つを覚えておけば、たいていの会議で使えます。
- “Sorry, could you say that again a bit more slowly?”(すみません、もう少しゆっくりもう一度お願いできますか?)
- “Just to confirm, you mean we need to finish this by Friday, right?”(念のための確認ですが、これを金曜日までに終わらせる必要がある、という意味で合っていますか?)
- “Could you share that in the chat?”(それをチャットで共有してもらえますか?)
- “Who is taking this action?”(この対応は誰が担当しますか?)
- “Can we summarize the decision before we move on?”(次に進む前に、決定事項をまとめておいてもいいですか?)

会議中に:ついていくための4つのコツ
4. 文ではなく、キーワードをメモする。 名前、数字、日付、そして行動を表す動詞(「送る」「承認する」「決める」)を書き留めます。30分の会議なら、短いメモ1ページで十分です。
5. 分からなくなったら、待たずにすぐ聞き返す。 話を止めるのが申し訳なくて黙ってしまい、そのまま残りが分からなくなる人は多いです。早めに聞き返すほうが、決定事項を誤解するよりほぼ必ず安く済みます。口を挟みにくいときは、質問をチャットに打ち込みましょう。
6. 期限のある約束は、その場で確認する。 話題が一区切りしたら、一言で言い直します。「では、Aさんが水曜までに見積もりを送り、私が契約書を見直す、という理解で合っていますか?」と言えば、食い違いがあってもその場でみんなが直してくれます。
7. 大事な会議や速い会議では、ツールの力を借りる。 会議ツールの自動字幕をオンにする、録音して聞き直す、リアルタイム通訳や要約のツールを使う、といった方法があります。違いは次の表で比べます。
英語 会議のサポート方法を比べる
| 方法 | 会議中にその場で理解できるか | 後から見直せる記録があるか | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 自分で準備して手書きでメモする | 部分的に。自分の聞き取り力しだい | 自分のメモのみ | 短い会議、なじみのある話題 |
| 会議ツールの自動字幕 | できる。ただし英語のみ | 残らないことが多い | 聞くより読むほうが速い人 |
| 録音して後で聞き直す | できない | ある。ただし全体を聞き直す必要がある | 特定の箇所だけ確認したいとき |
| リアルタイム通訳と要約ができるツール | できる。母語への翻訳つき | ある。要約とやるべきことつき | 長い会議、参加者が多い会議、決定事項が多い会議 |
すべての会議に完璧な方法はありません。会議の中での翻訳の仕組みをもう少し知りたい方は、会議のリアルタイム翻訳についての記事もあわせてどうぞ。毎日の短い打ち合わせなら、準備と聞き返しだけで足りることもあります。大きな決定がある会議では、もう一つ支えがあると安心です。
会議のあとに:決定事項を文章で確定する
どれだけ理解できたかにかかわらず、会議が終わったらすぐ5分とって、3行を書いてください。決定事項、担当者、期限です。関係者に送るときは、こんな一文を添えます。”Here is my summary of what we agreed. Please correct me if I missed anything.”(合意した内容を私なりにまとめました。抜けや誤解があれば教えてください。)
この方法には2つのよさがあります。1つは、後で食い違いが出たときに、文字で残った証拠があること。もう1つは、ネイティブの同僚が、短いまとめなら気軽に直してくれることです。会議全体を説明し直してもらうより、ずっと頼みやすくなります。

Tengosは英語の会議をどう助けるのか
「英語は使えるけれど、まだ流暢とは言えない」という方こそ、ツールが役に立つ場面です。Tengos は、60言語に対応したリアルタイム通訳と、AI Meeting Summary(AI会議要約)を備えた会議アプリです。英語を聞きながら日本語訳を読み、会議のあとには決定事項とやるべきことがまとまった要約を受け取れるので、自分のメモと見比べて確認できます。
Free プランは月120分まで、クレジットカードの登録は不要です(料金ページ)。実際の会議を何回か試してから、続けるかどうかを決められます。アプリは iOS 版(App Store)と Android 版(Google Play)からインストールできます。
一点だけ注意があります。法的な影響や大きな金額が動く会議では、相手側と文章で内容を確認するか、契約で求められているなら専門の通訳者に依頼してください。
よくある質問
英語の会議で聞き取れなかったとき、その場でどうすればいいですか?
“Could you say that again more slowly?” のような短いフレーズで聞き返すか、チャットに打ち込みます。黙って残りを誤解するより、早く聞き返すほうがいつも安全です。
会議の録音をお願いしてもいいですか?
あとで追いかける決定事項がある会議なら、お願いしたほうがいいです。録音の前に、会議の主催者に許可を取り、記録の保管に関する社内ルールも確認してください。
会議のための英語のリスニングは、どう練習すればいいですか?
実際の会議の録音や、仕事系のポッドキャストを普通の速さで聞き、そのあと字幕つきでもう一度聞きます。週に1回長くやるより、毎日10〜15分を続けるほうが効果的です。
リアルタイム通訳ツールがあれば、英語の勉強はいらなくなりますか?
いりません。ただ、その必要もありません。ツールは今日の会議についていくのを助け、リスニングの練習は長い目で見た自信につながります。2つは補い合う関係です。
ネイティブの同僚や主催者に頼ってよいのは、どんなときですか?
大事な会議で、自分だけ置いていかれることが多いと感じたときです。「会議のあとで議事録を送ってもらえますか?」と気軽に頼めば、たいていはすぐ引き受けてもらえます。
参考資料
- Albl-Mikasa, M., Ehrensberger-Dow, M., Gieshoff, A. C., Hunziker Heeb, A. (2024). Frontiers in Communication. 非ネイティブの英語を言語の専門家がどう処理するかについての研究(英語ページ)。
- Gautam, S., Jasim, M. (2025). LINC: Supporting Language Independent Communication and Comprehension in Multilingual Collaborative Meetings, arXiv(英語ページ)。
- Tengos の製品情報:料金ページ。